“湯婆子”の読み方と例文
読み方割合
ゆたんぽ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
朝早く出掛でかけ間際まぎわに腹痛みいづることも度々たびたびにて、それ懐中の湯婆子ゆたんぽ懐炉かいろ温石おんじゃくよと立騒ぐほどに、大久保よりふだつじまでの遠道とおみちとかくに出勤の時間おくれがちとはなるなり。
矢はずぐさ (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
「はい。」と小女が立って行くともなく派出婦のお千代が湯婆子ゆたんぽを持ってふすまを明け
ひかげの花 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
「いけませんよ。おからかい遊ばしちゃア。こんどなさると大きな声を立てますから。」と言いながら重吉の寝衣ねまきらしいものを押入から取出して枕元に置き、夜具のすそへ廻って湯婆子ゆたんぽを入れる。
ひかげの花 (新字新仮名) / 永井荷風(著)