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ぬくもり
ふりがな文庫
“
温気
(
ぬくもり
)” の例文
老人は病を
力
(
つと
)
めて、わがために強いて元気をつけている。親しみやすき
蒲団
(
ふとん
)
は片寄せられて、穴ばかりになった。
温気
(
ぬくもり
)
は昔の事である。
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
埃つぽい白けた
温気
(
ぬくもり
)
を蹴散らすやうに勇ましく、ところが矢張り悄々として兎も角然し間違ひもなく跳ね起きはして、ふやけた寝床を片附けてゐたら
竹藪の家
(新字旧仮名)
/
坂口安吾
(著)
敷き棄てた
八反
(
はったん
)
の
座布団
(
ざぶとん
)
に、
主
(
ぬし
)
を待つ
間
(
ま
)
の
温気
(
ぬくもり
)
は、軽く払う春風に、ひっそり
閑
(
かん
)
と吹かれている。
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
繁吹
(
しぶき
)
をあげてザザザザーッ……と頭を揺すぶる竹藪の音が、激浪のやうに荒れ狂ふ裏手一帯の劇しい
起伏
(
うねり
)
を未だ一杯に
温気
(
ぬくもり
)
の籠めた朝の部屋に歴々と描き出して見せてしまふ、かと思ふと
竹藪の家
(新字旧仮名)
/
坂口安吾
(著)
“温気”の意味
《名詞》
温かみ。
蒸し暑いこと。
体温が高いこと。熱気。
(出典:Wiktionary)
温
常用漢字
小3
部首:⽔
12画
気
常用漢字
小1
部首:⽓
6画
“温”で始まる語句
温
温和
温泉
温順
温柔
温暖
温味
温泉宿
温泉場
温習