温暖あたた)” の例文
明後日あさッて初酉はつとりの十一月八日、今年はやや温暖あたたかく小袖こそで三枚みッつ重襲かさねるほどにもないが、夜がけてはさすがに初冬の寒気さむさが身に浸みる。
今戸心中 (新字新仮名) / 広津柳浪(著)
半蔵は話し話し、温暖あたたかい血の気が感じられるまで根気に父の足をなでさすっていた。
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)