うずまき)” の例文
身に迫る危険、擾乱じょうらんうずまきの中に投ぜられた時、彼は静かに『一……二……三……四……五……六……』と数を読み初める。かくする事一二分、心臓の鼓動は鎮まって、無念無想の妙境に達する。
水晶の栓 (新字新仮名) / モーリス・ルブラン(著)
どうしてあの舷のうずまきを泳ぎ切ることが出来たか、それから、仮令穏やかな海であったとは云え、しびれる様な冷水の中を、数町の間も、どうして耐えしのぶことが出来たか、後になって考えて見ても
パノラマ島綺譚 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)