海騒うみざい)” の例文
とたんに海騒うみざいのような観衆のりはハタとつばを呑んでやんだ。燕青の真白な肌にあい朱彫しゅぼりのいれずみが花のごとく見えたからである。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そして明けても暮れても、静かな海騒うみざいと、長閑のどかな陽あたりのほか、何事もない城下町では、この一家庭も、勿論、平和に見えた。ただ夫婦の仲に、子がないだけが淋しく思われる位なものであった。
夕顔の門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
十九の海騒うみざい
夕顔の門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)