海狸かいり)” の例文
是が非でも襟をとり替えて、将校連がしているような海狸かいりにしなければならない。そのためにわたしは勧工場ゴスチヌイ・ドヴォールをぶらつき始めた。
牡動物が牝の心をくために身から出だす麝香じゃこう霊猫れいびょう香、海狸かいり香、がく香等を、今も半開未開の民が強勢の媚薬と尊重し、欧米人も興奮剤として香飾にしばしば入れるに異ならず。
その當時の流行の駝鳥だてうの羽毛を揷した鼠色の海狸かいりの帽子を冠り、その優雅なかぶりものゝつばの下からは、念入りにカァルしたふさ/\とたつぷりある明色の捲毛がこぼれてゐた。