海気かいき)” の例文
葦垣へだて秋風ぞ吹く 式根の湯海気かいき封じておのづから浦島の子の心地こそすれ 秋風が岩湯を吹けど他国者窺ふほどは海女あま驚かず 硫黄の香立てゝ湯の涌き青潮の入りて岩間に渦巻を
晶子鑑賞 (新字旧仮名) / 平野万里(著)
海気かいきで体がしっとりしてきたから、もう部屋へ入りたいと申しますので——」
妖影 (新字新仮名) / 大倉燁子(著)
お米の囲われている寮のあり所が、海気かいきと松風に恵まれている地に相違ない。
鳴門秘帖:03 木曾の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
わが船を海気かいき鬼気ききかおそひ来て目の閉ぢられぬ旅順の瀬戸に