浄瑠璃本じょうるりぼん)” の例文
浄瑠璃本じょうるりぼん紙治かみじ、茶屋の場。原本、縦九寸二分、巾六寸九分。「大正二年秋日写之」の奥書あり。筆者蔵。
工芸の道 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
ごう取っても武士の娘という事が浄瑠璃本じょうるりぼんにもあるではないか、侍の娘が男を見染めて恋煩いをするなどとは不孝ものめ、仮令たとい一人の娘でも手打にするところだが
博多小女郎浪枕はかたこじょろうなみまくら。私はあの芝居を見物して帰って来て、復た浄瑠璃本じょうるりぼんを開けて見ました。宗七という男が出て来ます。優美慇懃いんぎんなあの時代の浪華なにわ趣味を解するような人なんです。
家:02 (下) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
巌谷小波いわやさざなみ君のお伽話とぎばなしもない時代に生れたので、お祖母ばあさまがおよめ入の時に持って来られたと云う百人一首やら、お祖父じいさまが義太夫を語られた時の記念に残っている浄瑠璃本じょうるりぼんやら
サフラン (新字新仮名) / 森鴎外(著)