流鏑馬やぶさめ)” の例文
そのうちに、流鏑馬やぶさめをやろうじゃないかという説も出ました。この説がかなり有力な説になっていきそうでありました。
大菩薩峠:13 如法闇夜の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
流鏑馬やぶさめを行ったというかなりに幅のある馬場の両側に、糸垂しだれ桜だそうなが、桜の老樹が立ち並び、蛍の青い光りが、すいすいとやみを縫って行く間を、朱塗りの楼門に入れば
不尽の高根 (新字新仮名) / 小島烏水(著)
芝田楽しばでんがくを百回、百番のひとつもの(祭礼の行列で、一様の装束をしたもの)、競馬くらべうま流鏑馬やぶさめ相撲すもうをそれぞれ百、仁王講にんおうこうを百座設け、薬師講やくしこうを百座、親指と中指の長さの薬師百体、等身大のもの百体
笠懸かさがけ流鏑馬やぶさめ犬追物いぬおふもの
孔雀船 (旧字旧仮名) / 伊良子清白(著)
二月初卯の日、八幡社前において三日間の流鏑馬やぶさめが行われるということは、城下から甲州一円の沙汰になりました。
大菩薩峠:14 お銀様の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
この分ではとても落々おちおち流鏑馬やぶさめの見物は出来まいからとあきらめて、竜王の花火の方へ河岸かしを換えたのもあったから、竜王河原もまたおびただしい人出でありました。
大菩薩峠:14 お銀様の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
今日の流鏑馬やぶさめは、官民合同とはいうようなものの官僚側の主催のようなものだから、そんなに折助にはばかるところはないのだけれど、それでも彼等のために
大菩薩峠:14 お銀様の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
また御老中の名代みょうだいに、駿府すんぷの御城代が立寄るといううわさもあるし、それらの接待の準備や、また先日の流鏑馬やぶさめの催しについての跡始末やなにかの相談もあるのであります。
大菩薩峠:15 慢心和尚の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
百は流鏑馬やぶさめの夕べを騒がして、七兵衛と共にいずこともなく逃げ去ったそれであります。
大菩薩峠:19 小名路の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)