波斯ペルシア)” の例文
和漢古今の画と文学とを通じて、ないしは繊細の美を誇りとする印度インド波斯ペルシアの芸術の中を求めても、恐らくはこの如き光景はなかった。
欧羅巴ヨーロッパの穉物語も多くは波斯ペルシア鸚鵡冊子おうむさっしより伝はり、その本源は印度の古文にありといへば、東洋は実にこの可愛らしき詩形の家元なり。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
赤い血のような波斯ペルシア絨毯、間接光線は四方の長押なげしからほのぼのと照して、如何いかなるものにも陰影を作らせないのは、なかなかな心憎き設計です。
法悦クラブ (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
パーシー宗徒は猫も鼠も魔物としながら猫ほどに鼠を忌まず(一六七六年パリ板タヴェルニエーの『波斯ペルシア紀行』四四二頁)
以下猶太ユダヤ人中にあっては罪人に石を抛げ附けて殺す話から、旧約全書中のハンギングの語の意味、エジプト人の話、波斯ペルシア人の話など、ほとんど原論文の句を追っての訳である。
露国の聖彼得堡サンクトペテルブルグに一人の有名な学者がある。その人は波斯ペルシア教の経典『ゼンダ、アヴェスタ』に通じ、波斯古代の文学に精しく、しかして年齢は八十ばかりになっているそうだ。
教育の目的 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
一六七六年版タヴェルニエーの『波斯ペルシア紀行』には拝火ゴウル教徒兎と栗鼠りすは人同様その雌が毎月経水を生ずとて忌んで食わぬとある。果して事実なりや。
タヴェルニエーの『波斯ペルシア紀行』に、バルサラに草乏しきより、魚の頭と波頭棗デートの核を牛に飼うといい、マルコ・ポロの書には、アラビヤのユシェル国は世界中もっとも乾いた地で草木少しも生ぜず
これに似た話ラヤードの『波斯ペルシアスシヤナおよび巴比崙初探検記バビロンしょたんけんき』(一八八七年版)にクジスタンで馬が獅を怖るる事甚だしく獅近処に来れば眼これを見ざるにたちまち鼻鳴らして絆を切り逃げんとす