沙原すなはら)” の例文
第一の見慣れぬ旅人 この広い、はてしのない沙原すなはら。疲れているように、物憂ものういように、あのゆるい波の如く、病的の発作のように波動をしている地平線を見よ。
日没の幻影 (新字新仮名) / 小川未明(著)
女は沙原すなはらにしゃがんで、細いきせるで煙草を吸っていた。庄太はその傍へ寄って煙草の火を借りた。
半七捕物帳:51 大森の鶏 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
いつも歌ひてあらばとよその沙原すなはら
有明集 (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)
沙原すなはらにて撞く鐘の声す。)
けれど少女は「まりやおんりしてはいけないよ。」といって、しっかと抱き締めて、さっさと広々とした沙原すなはらの方へ切れた草履ぞうりをひきずって、歩んで行きかけますと
嵐の夜 (新字新仮名) / 小川未明(著)
その野こえ行手ゆくて沙原すなはら、そこにしも
有明集 (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)
波風に、あの沙原すなはら
熱く日に焼けた沙原すなはらを歩いて何やら物狂わしそうに歌っているのはお葛である。
蝋人形 (新字新仮名) / 小川未明(著)