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汚涜
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おとく
ふりがな文庫
“
汚涜
(
おとく
)” の例文
そこで今日まで文壇がこの事実に対して、どんな反響をしているかと云うと、一般にファウストが
汚涜
(
おとく
)
せられたと感じたらしい。
訳本ファウストについて
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
彼の全身は怒りの固まりのようであった、妻のしたり顔が彼を毒し、辱しめ、
汚涜
(
おとく
)
するように思える。「女め」と主税介は呟いて、唾を吐いた。
四日のあやめ
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
あなたの潔癖があなたの母子情を
汚涜
(
おとく
)
することとして、それをあなたに許さないように、僕もあなたのその潔癖を汚しては済まないと思います。
母子叙情
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
剣道の
奥義
(
おうぎ
)
を会得するために念々修業しております、しかるにあの娘たちは
淫卑
(
いんび
)
猥雑
(
わいざつ
)
、けがらわしき言動を以てわれわれを悩まし、神聖なる草庵を
汚涜
(
おとく
)
いたします
似而非物語
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
むす子の存在の仲介によって発展した事情に於て××××……それを母の本能が怒ったのだ、何物の
汚涜
(
おとく
)
も許さぬ母性の激怒が、かの女を規矩男から
叱駆
(
しっく
)
したのだ。
母子叙情
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
▼ もっと見る
又よしや一時純潔な交のようなものが出来ても、それはきっと似て非なるもので、その純潔は
汚涜
(
おとく
)
の
繰延
(
くりのべ
)
に過ぎないだろう。所詮そうそう先の先までは分かるものではない。
青年
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
“汚涜”の意味
《名詞》
汚すこと。瀆すこと。
(出典:Wiktionary)
汚
常用漢字
中学
部首:⽔
6画
涜
漢検準1級
部首:⽔
10画
“汚”で始まる語句
汚
汚点
汚穢
汚染
汚點
汚名
汚物
汚辱
汚濁
汚泥