気拙きまづ)” の例文
旧字:氣拙
少くともあきたらなく思つて居ないだらうかと疑ひ出した。友達の冷淡を恨んだお桐の言葉を思ひ出さずには居られなかつた。且つ又母に対しても気拙きまづく思つた。見舞に来た人達が
厄年 (新字旧仮名) / 加能作次郎(著)
快濶な主人夫婦はじめ四人の女は皆親切に話しかけて、仏蘭西フランスの風俗と言語とに慣れないおれを気拙きまづく思はさないやうに努めてれた。女達は皆おれの職業を聞いてお世辞を並べた。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)