毒饅頭どくまんじゅう)” の例文
「県の許可あ取ったなんてえらそうなおどしをかけて、おらたちに毒饅頭どくまんじゅうを食わせようってえだ、おんだらを千松せんまつにしようとしてけつかるだよ」
青べか物語 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
最も名高いのは加藤清正毒饅頭どくまんじゅう一件だが、それ等の談は皆虚誕であるとしても、各自が他を疑い且つ自らいましめ備えたことはあまねく存した事実であった。
蒲生氏郷 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
「うむ、あれは清正が、毒饅頭どくまんじゅうを食いながらやった仕事だから、一概に論じてはいけない」
大菩薩峠:29 年魚市の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
僕は、あの、讐に毒饅頭どくまんじゅうを食わせる為に、先ず自から命を的にその一片を毒見した昔の忠臣の話を思出した。敵をたおせば自分も滅びる、自分が先ず死なねば対手を殺すことが出来ない。
恐ろしき錯誤 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
「県の許可あ取ったなんてえらそうなおどしをかけて、おらたちに毒饅頭どくまんじゅうを食わせようってえだ、おんだらを千松せんまつにしようとしてけつかるだよ」
青べか物語 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)