“正法（しょうぼう）” の例文

「一に仏法に帰依（きえ）、二に正法（しょうぼう）に帰奉（きほう）、三に師友に帰敬。これを三帰（き）という。……次の五戒とは、殺生、偸盗（ぬすみ）、邪淫、貪酒（どんしゅ）、妄語のことじゃ。守るか」

新・水滸伝 (新字新仮名) ／ 吉川英治(著)

云うこと勿れ、巴毗弇（はびあん）、天魔の愚弄する所となり、妄（みだり）に胡乱（うろん）の言をなすと。天主と云う名に嚇（おど）されて、正法（しょうぼう）の明（あきらか）なるを悟（さと）らざる汝（なんじ）提宇子（でうす）こそ、愚痴のただ中よ。

るしへる (新字新仮名) ／ 芥川竜之介(著)

またもし、摩利信乃法師の申し条に疑いあって、仏菩薩が妖魔か、天上皇帝が邪神か、決定（けつじょう）致し兼ぬるとあるならば、いかようにも法力（ほうりき）を較（くら）べ合せて、いずれが正法（しょうぼう）か弁別申そう。

邪宗門 (新字新仮名) ／ 芥川竜之介(著)

“正法”の意味

《名詞》

（せいほう）正(ただ)しい法則。

（せいほう）法の理念に則(のっと)っている法律。

（しょうほう、しょうぼう、せいほう、仏教）本来の教(おし)えに則っている、正しい教義。
(出典:Wiktionary)

“正法”の解説

正法（しょうぼう、しょうほう）とは、仏教で、正しい法（教え）のこと。邪法に対する語。白法、浄法、妙法ともいう。
また、それが行なわれるとされる釈迦の入滅(肉体死)後500年又は1000年間の時期のことで、仏法の儀式が変わらず成仏する人がいる時期をいう。
解脱堅固（げだつけんご）といい、仏法によって証りを得て誤りのない時代。
次の五百年は禅定堅固（ぜんじょうけんご）といって、禅定（心を一点に定めて思惟すること）が盛んに行われて証りを得る時代。
この場合、後の時代を像法、さらに後の時代を末法という。正・像・末の三時のひとつである。
(出典:Wikipedia)

正	常用漢字 小１ 部首:⽌ 5画
法	常用漢字 小４ 部首:⽔ 8画