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橋欄
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きょうらん
ふりがな文庫
“
橋欄
(
きょうらん
)” の例文
見上げると、もう橋の上には鮮かな入日の光が消えて、ただ、石の
橋欄
(
きょうらん
)
ばかりが、ほのかに青んだ
暮方
(
くれがた
)
の空を、黒々と正しく切り抜いている。が、女は未だに来ない。
尾生の信
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
見上げると、高い石の
橋欄
(
きょうらん
)
には、
蔦蘿
(
つたかずら
)
が半ば
這
(
は
)
いかかって、時々その間を通りすぎる往来の人の
白衣
(
はくい
)
の裾が、鮮かな入日に照らされながら、悠々と風に吹かれて行く。が、女は未だに来ない。
尾生の信
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
と、尾生の鼻を
掠
(
かす
)
めて、
鱸
(
すずき
)
らしい魚が一匹、ひらりと白い腹を
飜
(
ひるがえ
)
した。その魚の躍った空にも、
疎
(
まばら
)
ながらもう星の光が見えて、
蔦蘿
(
つたかずら
)
のからんだ
橋欄
(
きょうらん
)
の形さえ、いち早い宵暗の中に
紛
(
まぎ
)
れている。
尾生の信
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
橋
常用漢字
小3
部首:⽊
16画
欄
常用漢字
中学
部首:⽊
20画
“橋”で始まる語句
橋
橋梁
橋杭
橋場
橋桁
橋袂
橋詰
橋架
橋畔
橋板