横町よこまち)” の例文
そんな折には早く絶念あきらめをつけて、物の半町とあとけないうちに横町よこまちへ逸れるなり、理髪床かみゆひどこへ飛び込むなりするがい。
大戸は下されたままで、横町よこまちに附いた土間の四枚の戸が開けられ、外に待つて居る車のそばへ歩んで出ました頃、まだ街は真暗でした。四時頃だつたとのちに母は云つてました。
私の生ひ立ち (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
大通おおどおりいずれもさび、軒端のきば暗く、往来ゆきき絶え、石多き横町よこまちの道はこおれり。
源おじ (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
大釜に高粱かうりやうの粥煮られたるその横町よこまちの耳輪のむすめ