棺槨くわんくわく)” の例文
ゆゑにそのしかばねをいるゝところ棺槨くわんくわくには恒久的材料こうきうてきざいれうなる石材せきざいもちひた。もつとも棺槨くわんくわく最初さいしよ木材もくざいつくつたが、發達はつたつして石材せきざいとなつたのである。
日本建築の発達と地震 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
大徳寺より道の警固きびしく、武士どもかためたり、弟美濃守秀長奉行をなせり、棺槨くわんくわくのよそほひ金繍きんしうをかざり、玉の瑶珞えうらくをかがやかせり。
新書太閤記:08 第八分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
彼棺はとペスツムに在りしを、こゝに移してサレルノの一貴人の永眠の處となし、その石像をば傍に立てたり、此類このたぐひ棺槨くわんくわくいと多し、大帝の事を圖したりとて其屍ををさむとは定め難しといふ。