“枳殻垣”のいろいろな読み方と例文
旧字:枳殼垣
読み方割合
からたちがき55.6%
きこくがき44.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
誰かこれを持っていたことがある、——僕はそんなことを思い出しながら、いつか書斎でも何でもない、枳殻垣からたちがきに沿った道を歩いていた。
死後 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
此家ここの隣屋敷の、時は五月の初め、朝な/\学堂へ通ふ自分に、目も覚むる浅緑の此上こよなく嬉しかつた枳殻垣からたちがきも、いづれ主人あるじは風流をせぬ醜男ぶをとこ
葬列 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
それから、わたくしの畑はすぐそこの枳殻垣きこくがき
猫八 (新字新仮名) / 岩野泡鳴(著)
うき人を枳殻垣きこくがきよりくゞらせん 蕉
俳句への道 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)