“朝炊”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あさげ75.0%
あさだ25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
春靄はるもやが次第に晴れるに連れてすくすくと現われる山や丘の山懐やまふところや中腹から青い煙りの立ち上るのは朝炊あさげの煙りに相違ない。朝炊の煙りの立つからにはそこにも部落はあるのであろう。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
香取の方の丘の上には、朝炊あさげの煙の静かに颺つてゐるのが指さゝれた。
船路 (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)
夢のように二里の路を走って、太陽がようやく地平線に現われた時分に戸村の家の門前まで来た。この家のかまどのある所は庭から正面に見透して見える。朝炊あさだきに麦藁をいてパチパチ音がする。
野菊の墓 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)