曲馬団きょくばだん)” の例文
いよいよ曲馬団きょくばだん停車場ていしゃばの方へ引きあげて行くのです。その停車場は、湖の岸づたいに一里あまり北の方へ行ったところにありました。
曲馬団の「トッテンカン」 (新字新仮名) / 下村千秋(著)
曲馬団きょくばだんを出るとぼくはガロフォリのうちへもどったが、うちはすっかりまっていた。近所の人に聞いて様子がすっかりわかった。
「あたくしは、生れてからずっと曲馬団きょくばだんの娘なんですわ。どうして、奥様のようないい方を、母親にもてるものですか。ごめんあそばせ」
爆薬の花籠 (新字新仮名) / 海野十三(著)
もし気分がそのまま外に現われるとしたら自分の顔は半腐はんぐされの鬼婆おにばばのようなものだろう。彼女は興味を持って、手提鞄てさげかばんの鏡をそっとのぞいて見る。そこには不思議な娘が曲馬団きょくばだんの馬を夢みている。
売春婦リゼット (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
それから二、三日ののち、マチアはぐうせん往来おうらいで、以前いぜんガッソーの曲馬団きょくばだんで知り合いになったイギリス人のボブに出会った。
さぁて皆さん、この世界一の大男の一寸法師が、曲馬団きょくばだん一同になりかわって、ごあいさつ申し上げることと相なりました。外でもござりません。
曲馬団の「トッテンカン」 (新字新仮名) / 下村千秋(著)
「君には言ってもいいんだが、曲馬団きょくばだんの娘なぞと親しくしているようだからうっかりしたことはまだ言えない」
階段 (新字新仮名) / 海野十三(著)
わたしたちはあるテント小屋こやで、たき火の上に鉄びんがかかっている所を通りぎると、曲馬団きょくばだんでマチアの友だちであったボブを見つけた。
新吉しんきち曲馬団きょくばだんの生活も、もう一年になったのでした。そしてその間に、新吉はりっぱなぞう使いの名人になっていました。
曲馬団の「トッテンカン」 (新字新仮名) / 下村千秋(著)
トラ十は、ミマツ曲馬団きょくばだんへもう一度雇われたいと思って、いくどもたずねていったといっている。そのために、トラ十は、郊外のある安宿に、もう一週間もとまっているといっているぞ。
爆薬の花籠 (新字新仮名) / 海野十三(著)
ちょうど曲馬団きょくばだん曲芸師きょくげいしのようなかっこうで、元気よくおっかさんのところへ走りだしました。
あたまでっかち (新字新仮名) / 下村千秋(著)
彼女は、両親の顔も知らない曲馬団きょくばだんの一少女だった。
爆薬の花籠 (新字新仮名) / 海野十三(著)