晃然きらり)” の例文
時に、壁のかげの、昼も薄暗い、こうかおりのする尊い御厨子みずしの中に、晃然きらりと輝いたのは、妙見宮みょうけんぐう御手おんてつるぎであつた。
蠅を憎む記 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
晃然きらりとあるのを押頂くよう、前髪を掛けて、扇をその、玉簪ぎょくさんのごとく額に当てたを、そのまま折目高にきりきりと、月の出汐でしおの波の影、しずか照々てらてらと開くとともに、顔を隠して、反らした指のみ
歌行灯 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
細い黄金鎖きんぐさり晃然きらりと光る。
南地心中 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
宵の明星が晃然きらりあおい。
唄立山心中一曲 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)