是生滅法ぜしょうめっぽう)” の例文
後夜の鐘をつく時は、是生滅法ぜしょうめっぽうと響くなり。晨朝じんじょう生滅滅已しょうめつめつい入相いりあい寂滅為楽じゃくめついらくと響くなり。聞いて驚く人もなし。われも後生の雲はれて、真如しんにょの月をながめあかさん
般若心経講義 (新字新仮名) / 高神覚昇(著)
梵鐘ぼんしょう是生滅法ぜしょうめっぽうと響いたところで、坊さんは酔い倒れてしまっているというようなわけであろう。
俳句はかく解しかく味う (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
生きた心地ここちも無くただ歩きに歩いて蹌踉そうろうとたどりついたところはの名も盛者必衰じょうしゃひっすい是生滅法ぜしょうめっぽうの鐘が崎、この鐘が崎の山添の野をわけて次郎右衛門のほのかな知合いの家をたずね
新釈諸国噺 (新字新仮名) / 太宰治(著)
と云う慣例かんれいの挨拶をわして、其のむれに入る。一本の旗には「諸行無常しょぎょうむじょう」、一本には「是生滅法ぜしょうめっぽう」、一本には「皆滅々己かいめつめっき」、今一本には何とか書いてある。其上にはいずれも梵字ぼんじで何か書いてある。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
是生滅法ぜしょうめっぽう生滅滅已しょうめつめつい
大菩薩峠:26 めいろの巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)