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春風駘蕩
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しゅんぷうたいとう
ふりがな文庫
“
春風駘蕩
(
しゅんぷうたいとう
)” の例文
しかしあの「よごれて戻る」様子は、
頗
(
すこぶ
)
るのんびりした情景である。「春風」を配合しないでも、
慥
(
たしか
)
に
春風駘蕩
(
しゅんぷうたいとう
)
たるところがある。
古句を観る
(新字新仮名)
/
柴田宵曲
(著)
そいつを
無造作
(
むぞうさ
)
に
掴
(
つか
)
んで、そこらをふいている可愛い男の顔を、お絃は、食べてしまいたそうに、うっとり
見惚
(
みと
)
れていようという、まことに
春風駘蕩
(
しゅんぷうたいとう
)
たるシインだ。
魔像:新版大岡政談
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
しかし、逢えば、機嫌は悪くなく、能面と評された例の無表情な顔で、
春風駘蕩
(
しゅんぷうたいとう
)
たるものだった。
胡堂百話
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「君のところはいつも
春風駘蕩
(
しゅんぷうたいとう
)
のようだが、子供のないのが玉に疵だな」
人生正会員
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
「桜の間」は、越後獅子の人徳のおかげか、まあ、
春風駘蕩
(
しゅんぷうたいとう
)
の部屋である。こんどの回覧板も、これはひどい、とまず、かっぽれが不承知を
称
(
とな
)
えた。固パンも、にやりと笑って、かっぽれを支持した。
パンドラの匣
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
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ただ、時が
春風駘蕩
(
しゅんぷうたいとう
)
の時ではないが、ところはたしかに桜の馬場。
大菩薩峠:31 勿来の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
寒気厳烈の雪原とはいえさながらに
春風駘蕩
(
しゅんぷうたいとう
)
閑山
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
仮令
(
たとい
)
朱鞘の浪人者が
徘徊
(
はいかい
)
するにしても、空気は一変して
春風駘蕩
(
しゅんぷうたいとう
)
の図とならざるを得ぬであろう。物凄い朱鞘の人物に調和するのは、やはり梅より外はあるまいと思う。
古句を観る
(新字新仮名)
/
柴田宵曲
(著)
「あいあい、」と女房は
春風駘蕩
(
しゅんぷうたいとう
)
たる
面持
(
おももち
)
で
新釈諸国噺
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
春
常用漢字
小2
部首:⽇
9画
風
常用漢字
小2
部首:⾵
9画
駘
漢検1級
部首:⾺
15画
蕩
漢検準1級
部首:⾋
15画
“春風駘蕩”で始まる語句
春風駘蕩派