昌平橋しょうへいばし)” の例文
昌平橋しょうへいばしたもとへ高札のように貼って押し立てて、聖堂に通う学者の玉子たまごに読ませて、江戸一円の笑い草にしたことさえありました。
ちょうど、昌平橋しょうへいばしから両国までは船で行かれることを教えてくれる人もあって、三人とも柳のの続いた土手の下を船で行った。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
金のある時には昌平橋しょうへいばしの方にまわってガード下の簡易食堂で朝食をとったが、ない時には順天堂じゅんてんどう脇からお茶の水を通る近道から学校に行った。
酒を吸筒すいづゝへ詰込みまして、神田の昌平橋しょうへいばしの船宿から漁夫りょうしを雇い乗出のりだしましたれど、新三郎は釣はしたくはないが
御成道おなりみちの大時計を右に曲って神田明神下の方へ曲る角の、昌平橋しょうへいばしへ出ようという左側に、その頃横浜貿易商で有名な三河屋幸三郎、俗に三幸という人の店であった。
別れた文次は、あとをも見ずに急いで昌平橋しょうへいばしへかかった。まず連雀町へ寄るつもりであろう。が、橋の半ばで歩がゆるむと自然とその場に立ちどまって、袂から取り出したのは、一枚の小判。
つづれ烏羽玉 (新字新仮名) / 林不忘(著)
昌平橋しょうへいばし外を引廻しの上、以上五ヶ所へ捨札を建てて火焙ひあぶりの極刑に処せられるのですから、泥棒や人殺しなどとは、まるっきり話が違います。
駿河台の織田姫稲荷おだひめいなりの所へ参りますと、最う腹が減って歩けません、其の内に雨がポツリ/\と降ってまいりますから、駿河台を下りて昌平橋しょうへいばしへ掛りました。
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
現に昨日きのう昌平橋しょうへいばしですれ違って、機嫌のい挨拶を聞いて別れたばかり、まさか、あれほどの元気者が、一と晩のうちに冷たくなろうとは思わなかった
そんな冗談を言いながら、二人は昌平橋しょうへいばしで別れました。
「お崎さん、ちょっと昌平橋しょうへいばしまで一緒に行ってくれ」
昌平橋しょうへいばしまで来ると