“早抹”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あさあけ50.0%
あさまだき50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
夏ははちすの花が早抹あさあけに深いもやの中にさいて、藪の蜘蛛くもの巣にも花にも朝露がキラキラと光って空がはれていった。藪には土橋をかけて、冠木門かぶきもんの大百姓の広庭ひろにわと、奥深く大きな茅屋根かややねが見えていた。
彼女が今でも一番恋しい景色は遠州御前崎の今切いまぎれの渡しのところと味方が原だという。彼女は早抹あさまだき、父親をはげまして自ら小船を漕いで塩浜へとゆく。
旧聞日本橋:08 木魚の顔 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)