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施療
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せりょう
ふりがな文庫
“
施療
(
せりょう
)” の例文
まさかこんな「養生所」などという
施療
(
せりょう
)
所へ押しこめられる筈はない。長崎で修業して来たから、なにか参考に
訊
(
き
)
かれるのだろう。この男は誤解しているのだ、と登は思った。
赤ひげ診療譚:01 狂女の話
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
金
(
きん
)
さんがよっしょいよっしょいと
担
(
かつ
)
がれて来るところが見える。あれでも病院が必要なのかと思った。何のために薬を盛って、患者を
施療
(
せりょう
)
するのか、ほとんど意義をなさない。
坑夫
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
この若い男は、K精神病院の
施療
(
せりょう
)
患者で、きのう死んだばかりなのよ。K精神病院とこの学校とのあいだに特約が結んであるもんだから、死ぬとすぐ、死骸をここへ運ばれたの。
黒蜥蜴
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
アツシを着た四十左右の眼の鋭い
黒髯
(
こくぜん
)
蓬々たる男が腰かけて居る。名はヱンデコ、翁の
施療
(
せりょう
)
を受けに
利別
(
としべつ
)
から来た患者の一人だ。此馬鹿野郎、
何故
(
なぜ
)
もっと早く来ぬかと翁が叱る。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
今の徳さんには入院料を支弁する力もない。さりとて仮りにも一
戸
(
こ
)
を持っている者の家族には
施療
(
せりょう
)
を許されない規定になっているので、徳さんはとうとうその家を売ることになった。
綺堂むかし語り
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
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柿本が入れられたのは支那人を追い出した、支那人への
施療
(
せりょう
)
病室だった。白ペンキが禿げた鉄寝台、
汚点
(
しみ
)
だらけの藁蒲団、
膿
(
うみ
)
くさい毛布。敷布や、蒲団蔽いはなかった。普通の病室よりは悪かった。
武装せる市街
(新字新仮名)
/
黒島伝治
(著)
施
常用漢字
中学
部首:⽅
9画
療
常用漢字
中学
部首:⽧
17画
“施療”で始まる語句
施療所
施療院
施療室