放擲なげやり)” の例文
三四郎は此機会を利用して、丸卓まるテーブルわきを離れて、美禰子のそば近寄ちかよつた。美禰子は椅子の脊に、油気あぶらけのないあたまを、無雑作にたせて、つかれたひとの、身繕みづくろひこゝろなき放擲なげやり姿すがたである。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)