トップ
>
放埒者
>
ほうらつもの
ふりがな文庫
“
放埒者
(
ほうらつもの
)” の例文
弟とはいえ、ほんらいなら門を
潜
(
くぐ
)
らせる弟ではない。義絶と世間へもいってあるのだ。なにしろ一族中での
放埒者
(
ほうらつもの
)
だ。
私本太平記:06 八荒帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
その第一というのは、さしもに北海道切っての
放埒者
(
ほうらつもの
)
と呼ばれていた龍代が、意外にも処女であった事です。
キチガイ地獄
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
家内も円満無事、一言のいさかいもなく、毎日笑って暮らしている、というようなことで——読んで行くと、自分は箸にも棒にもかからぬ
放埒者
(
ほうらつもの
)
だが、これでも、人を助けたり
大菩薩峠:39 京の夢おう坂の夢の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
人がいいためにそんじょそこらの
放埒者
(
ほうらつもの
)
を一々信用して、まるで得体のしれないような人とでも、自分の靴底だけの値打ちもない人とでも、一緒にお酒を飲んだことですの! でもね
罪と罰
(新字新仮名)
/
フィヨードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー
(著)
彼の眼から見たらば、兄もおれも同じ
放埒者
(
ほうらつもの
)
と見えるかも知れない。誰が眼にも、うわべから
覗
(
のぞ
)
けばそう見えるであろう。しかし市之助とおれとは性根が違うぞと、半九郎は
肚
(
はら
)
の中で笑っていた。
鳥辺山心中
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
▼ もっと見る
放埒者
(
ほうらつもの
)
で鳴らした音松の悪名は、和七もことごとく承知だったのです。
銭形平次捕物控:110 十万両の行方
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「いやいや、ああいう
放埒者
(
ほうらつもの
)
に、ここまでやって来られてはかなわん、重役どもの屋敷に一時とめておいて、わざと、
慇懃鄭重
(
いんぎんていちょう
)
に扱っておけば、そのうちに窮屈がって、向うから逃げ出すじゃろう」
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
放
常用漢字
小3
部首:⽁
8画
埒
漢検1級
部首:⼟
10画
者
常用漢字
小3
部首:⽼
8画
“放埒”で始まる語句
放埒
放埒無頼
放埒病
放埒三昧
放埒不覊
放埒無慚