“提挈”の読み方と例文
読み方割合
ていけつ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
衣類を黒紋附もんつきに限っていた糸鬢奴いとびんやっこの貞固は、もとより読書の人ではなかった。しかし書巻を尊崇そんそうして、提挈ていけつをそのうちに求めていたことを思えば、留守居中稀有けうの人物であったのを知ることが出来る。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
茶山は蘭軒の此遊に二児の提挈ていけつあるを羨んで云つた。「私は子なし。養子もとかく相応せず、才子過て傲慢、こまり申候。」此養子とは誰か。おほやけに養子と称せられたものには、初め万年があつた。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)