“ていけつ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
提挈28.6%
剔抉14.3%
帝血14.3%
提結14.3%
訂結14.3%
貞潔14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
茶山は蘭軒の此遊に二児の提挈ていけつあるを羨んで云つた。「私は子なし。養子もとかく相応せず、才子過て傲慢、こまり申候。」此養子とは誰か。おほやけに養子と称せられたものには、初め万年があつた。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
以来芸州の福島正則まさのり、肥後の加藤忠広を始め、駿河大納言するがだいなごん家にいたるまで、仮借かしゃくなく剔抉ていけつし、藩地を召上げ、正則も配流はいる、忠広も流罪るざい、大納言家も、今、御幽閉させて
柳生月影抄 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
いずれが帝血ていけつに非ずというものでありません。——としたら同じ帝血のお争いです。そして、ひとたび骨肉相剋そうこくのたたかいとなれば、うらみも憎しみも、他人以上、解けがたいものとか。
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
べつな敵へ、全力を向けて戦うことができるために、背後の一国、三河との提結ていけつを、心から受けいれたのであった。
新書太閤記:02 第二分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
彼等は四十何個条かの非常に詳細な、だから極めて平等な、十分に自由な条約を訂結ていけつしている。それに高等な教育と、高尚にして優美な……しかし日本の留学生はもう流行らない。
幸福な家庭 (新字新仮名) / 魯迅(著)
心の貞潔ていけつはなくしてしまったが、死んでもリミットだけは守る。
春雪 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)