“捕鼠器”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ねずみとり60.0%
ほそき40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いくらねずみでも時代と共に知恵が進んで来るのを、いつまでも同じ旧式の捕鼠器ねずみとりでとろうとするのがいけないのでないかという気もする。
ねずみと猫 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
時には、自分の身体にまで上って来るような物凄ものすごい恐怖に襲われて、眼が覚めることが有った。深夜に、高瀬は妻を呼起して、二人で台所をゴトゴト言わせて、捕鼠器ねずみとりを仕掛けた。
岩石の間 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
おさない堯は捕鼠器ほそきに入った鼠を川に漬けに行った。透明な水のなかで鼠は左右に金網を伝い、それは空気のなかでのように見えた。やがて鼠は網目の一つへ鼻を突っ込んだまま動かなくなった。
冬の日 (新字新仮名) / 梶井基次郎(著)
農夫のうふはたけにきてみたら、おほきな土鼠もぐらがまんまと捕鼠器ほそきかゝつてゐました。
ちるちる・みちる (旧字旧仮名) / 山村暮鳥(著)