押附おッつ)” の例文
と評議の永い事滅多に押附おッつきません。作右衞門は頼まれたから仕方なく遣って参りました。
釣瓶つるべへ唇を押附おッつけるので、井筒の紅梅は葉になっても、時々花片はなびらが浮ぶのであった。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
己に毒薬をらせたし、ばれかかったお道さんの一件を、穏便にさせるために、大奥方の計らいで、院長に押附おッつけたんだ。己と合棒の万太と云う、幼馴染の掏摸の夥間なかまが、ちゃんと材料たねを上げていら。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
と互に押附おッつけ合ったが、内々ない/\は惚れてるから
真正面まっしょうめんに内を透かして、格子戸に目を押附おッつける。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)