“投影”の読み方と例文
読み方割合
かげ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
身動きは愚か、瞬き一つ出来ないままに……と思う間もなく女の全身に、真黒な汽鑵車の投影かげが、矢のように蔽いかかった。
空を飛ぶパラソル (新字新仮名) / 夢野久作(著)
梅雨後つゆあがりの勢のよい青草が熱蒸いきれて、真面まともに照りつける日射が、深張の女傘かさ投影かげを、鮮かにつちしるした。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
するとその投影かげの中から、群青ぐんじょう淡紅色ときいろのパラソルが、人魂ひとだまか何ぞのようにフウーウと美しく浮き出して、二三間高さの空中を左手の方へ、フワリフワリと舞い上って行ったが
空を飛ぶパラソル (新字新仮名) / 夢野久作(著)