手提バッグ)” の例文
「そんならそうと、何故なぜ君は云わないんだ。そいつが掏摸スリの名人かなんかで、猿を抱きあげるとみせて、手提バッグから問題の燐寸をっていったに違いない——」
流線間諜 (新字新仮名) / 海野十三(著)
伊太利イタリーRIVIERAのサンレモで、眼と声の腐った不潔な少女達が悪魔よけの陶製の陽物と一しょに売ってる、羅馬ローマ皮に金ぴかの戦車を飛び模様に置いた手提バッグをあけて
踊る地平線:09 Mrs.7 and Mr.23 (新字新仮名) / 谷譲次(著)
「もう一つだけですが、知っていますよ。それはあの手提バッグの中にある一つの燐寸マッチです。それは時計印のごく普通のものですがネ。たいへん似あわしからぬことがあるんです」
流線間諜 (新字新仮名) / 海野十三(著)
「ああ……誰かこの手提バッグの中から時計印の燐寸を持って行きやしないか」
流線間諜 (新字新仮名) / 海野十三(著)