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手塩
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てしお
ふりがな文庫
“
手塩
(
てしお
)” の例文
旧字:
手鹽
また、父信長が、多年
手塩
(
てしお
)
にかけて来た一家臣が、このときは、主従の情をこえて、骨肉にも近いような感情で、つよく眼に映った。
新書太閤記:08 第八分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
その子は
幼少
(
ちいさ
)
いうちから
手塩
(
てしお
)
にかけたので、わたしを何処までも母だと思っているのです。
一世お鯉
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
今でも重吉の
手塩
(
てしお
)
にかけられた弟子たちは、毎年鏡餅をもって
歳暮
(
せいぼ
)
の
挨拶
(
あいさつ
)
に来る。
暦
(新字新仮名)
/
壺井栄
(著)
じぶんの手一つで
手塩
(
てしお
)
にかけた一人娘のお妙の頼みである。まかり間違えば、おれが自分で、われとわが身に繩を打てば済むのだ——と思ったから、そこは、解りの早い江戸ッ児だ。黒門町だ。
魔像:新版大岡政談
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
そこで、どういう手段でその人を
殖
(
ふ
)
やす方法を取るべきであるか……ということになるのですが、どうといって、弟子でも置いて段々と丹精して、まず自分から
手塩
(
てしお
)
に掛けて作るよりほかはない。
幕末維新懐古談:76 門人を置いたことについて
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
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娘は十六歳でありました。すべて子供は皆同じで、いずれに愛情のかわりは御座いませんけれども、この総領娘は私が困苦していた盛りに
手塩
(
てしお
)
にかけただけに、余計に
最愛
(
いと
)
しまれるように思われます。
幕末維新懐古談:72 総領の娘を亡くした頃のはなし
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
売子の着るうす汚い肌着や
脚絆
(
きゃはん
)
などを取って官兵衛が着替えているのを見ると、前途の危険やらその覚悟の心根が思いやられて、この人を幼い時から
手塩
(
てしお
)
にかけた与次右衛門としては、
面
(
おもて
)
をそむけて
黒田如水
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
手
常用漢字
小1
部首:⼿
4画
塩
常用漢字
小4
部首:⼟
13画
“手塩”で始まる語句
手塩皿