所生しょせい)” の例文
こう言う作家所生しょせいの言葉は夏目先生以後にもない訣ではない。久米正雄君所生の「微苦笑」「強気弱気」などはその最たるものであろう。
侏儒の言葉 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
その女在子ざいしは早く後鳥羽の女御となり、所生しょせいの皇子はその頃の今上きんじょう、即ち土御門天皇であらせられたから、その勢力は摂政関白に対抗するものだったことは前に説明した通りで、したがって
中世の文学伝統 (新字新仮名) / 風巻景次郎(著)
南の島々の父神は日輪にちりんであるが、その数ある所生しょせいの中に、生まれそこないのふさわぬ子があって、わざわいを人の世に及ぼす故に、小舟に載せて、これを大海に流すという点が、わが神代史の蛭子説話と
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)