我夫あなた)” の例文
どうするにも、かうするにも、我夫あなた、てんで訳が解つたもンぢやありませんやネ、女がなまなか学問なんかすると彼様あんなになるものかと愛想が尽きますよ
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
我夫あなた仮睡たぬきなどキメ込んでる時ぢやありませんよ、一昨日をとゝひもネ、わたし、兄の所で松島さんにお目に掛かつてチヤンと御約束して来たんです、念の為と思つたから
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
当時海軍で飛ぶ鳥落とす松島を立腹させちやア大変だから、無理にても押し付けて仕舞ふ様にツて、精々せいぜい伝言ことづかつて来たんです、我夫あなた、私の顔をつぶしてもいおつもりですか
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)