成願寺じょうがんじ)” の例文
六月一日、今日成願寺じょうがんじに移る。こう日記にかれは書いた。荻生おぎゅう君が主僧といろいろ打ち合わせをしてくれたので、話は容易にまとまった。
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
蒲生賢秀がもうかたひで氏郷うじさとの父子でさえ、その際には、思案を決しかねて、成願寺じょうがんじの陽春和尚をしょうじ、卜占ぼくせんをたてさせて、決断をえきに訊いたというほどであるから
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
昼間では葬式の費用がかかるというので、その翌日、夜の十一時にこっそり成願寺じょうがんじに葬ることにした。
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
清三は来週から先方のつごうさえよければ羽生の成願寺じょうがんじに下宿したいという話を持ち出して、若い学問のある方丈ほうじょうさんのことや、やさしい荻生君のことなどを話して聞かした。
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)