懐妊みもち)” の例文
旧字:懷妊
江戸じゅうはまるでなべのなかのようでしてね。良人も父も弟もみんな彰義隊しょうぎたいで上野にいます、それに舅が大病で、私は懐妊みもちというのでしょう。ほんとに気は気でなかったのでした。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
四月の二十日はつかに奥州へ行くと云って暇乞いとまごいにまいりました人に、旦那様が塩釜様しおがまさまのおふだをお頼みなさったので、わたくしは初めて御新造様が懐妊みもちにおなりなさったのを知ったのでございます
名人長二 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)