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惹着
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ひきつ
ふりがな文庫
“
惹着
(
ひきつ
)” の例文
「あいつは
己
(
おれ
)
の
財産
(
ざいさん
)
に
惹着
(
ひきつ
)
けられてゐるんだ。」
大久保
(
おほくぼ
)
はいつかさう
言
(
い
)
つてゐたけれど、
竹村
(
たけむら
)
には
其意味
(
そのいみ
)
が
全然
(
ぜんぜん
)
不可解
(
ふかかい
)
であつた。
彼女の周囲
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
お島は絶えて聞くことの出来なかった、東京弁の懐かしさに
惹着
(
ひきつ
)
けられて、つい話に
晷
(
とき
)
を移したりした。
あらくれ
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
しなくなした
前垂
(
まえだれ
)
がけの鶴さんや、
蝋細工
(
ろうざいく
)
のように唯美しいだけの浜屋の若主人に物足りなかったお島の心が、小野田のそうした
風采
(
ふうさい
)
に段々
惹着
(
ひきつ
)
けられて行った。
あらくれ
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
通りの時計屋の
子息
(
むすこ
)
に心を
惹着
(
ひきつ
)
けられて、淡い恋の悩みをおぼえはじめ、その前を通るとき、又は思ひがけなく往来で、行合つたりした時に、顔が
紅
(
あか
)
くなつたり心臓が波うつたりして
或売笑婦の話
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
親しみのないような皮膚の
蒼白
(
あおじろ
)
い、手足などの
繊細
(
きゃしゃ
)
なその体がお島の感覚には、触るのが気味わるくも思えていたのであったが、今朝は一種の魅力が、自分を
惹着
(
ひきつ
)
けてゆくようにさえ思われた。
あらくれ
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
惹
漢検準1級
部首:⼼
12画
着
常用漢字
小3
部首:⽬
12画
“惹”で始まる語句
惹
惹起
惹付
惹入
惹出
惹寄
惹恨
惹行
惹爾日
惹吠奢爾