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悄気返
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しょげかえ
ふりがな文庫
“
悄気返
(
しょげかえ
)” の例文
半刻ばかりの後、八丁堀組屋敷で、
与力
(
よりき
)
笹野新三郎の前に銭形の平次ともあろう者が、すっかり
悄気返
(
しょげかえ
)
って坐っておりました。
銭形平次捕物控:011 南蛮秘法箋
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
喧嘩ならば頼まれないでも、弥次に飛び出して拳を振り廻す連中が、大名の行列と気がついて、
悄気返
(
しょげかえ
)
って逃げ出しました。
大菩薩峠:17 黒業白業の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
ただ一人例外はマイダーノフで、彼は
感激
(
かんげき
)
する機会がなくなると、たちまち気落ちがして、
悄気返
(
しょげかえ
)
ってしまった。
はつ恋
(新字新仮名)
/
イワン・ツルゲーネフ
(著)
ところが
生憎
(
あいにく
)
不漁
(
しけ
)
で休みの札が掛っていたので、「折角
暴風雨
(
あらし
)
の中を
遥々
(
はるばる
)
車を飛ばして来たのに残念だ」と、
悄気返
(
しょげかえ
)
って
頻
(
しきり
)
に愚痴ったので、帳場の主人が気の毒がって
二葉亭余談
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
『あなた西洋臭くないでしょう。しかし、あなた鼻高い。眼青い。
駄目
(
だめ
)
です』などと夫人にからかわれ、『あ、どうしよう、私この鼻』など言って
悄気返
(
しょげかえ
)
り、『真ッぴら、真ッぴら』と
小泉八雲の家庭生活:室生犀星と佐藤春夫の二詩友を偲びつつ
(新字新仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
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内にいる分には何でもいいが、外へ出るには、これでは……と
悄気返
(
しょげかえ
)
ったのも無理はありません。
大菩薩峠:32 弁信の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
「師匠に死なれて
悄気返
(
しょげかえ
)
っていますよ。首ぐらい
縊
(
くく
)
り兼ねない様子で」
銭形平次捕物控:053 小唄お政
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
平次が
悄気返
(
しょげかえ
)
るのも無理はありません。一と月ばかり前から、江戸中を荒し廻る恐ろしい強盗、時には女もさらえば、人も
害
(
あや
)
める
兇悪無慙
(
きょうあくむざん
)
なのが、——銭形平次らしい——という噂が立ったのです。
銭形平次捕物控:039 赤い痣
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
悄
漢検1級
部首:⼼
10画
気
常用漢字
小1
部首:⽓
6画
返
常用漢字
小3
部首:⾡
7画
“悄気”で始まる語句
悄気
悄気切
悄気方