恐怖おっかね)” の例文
御串戯ごじょうだんで、中へ入ると、恐怖おっかねえ、その亡くなった奥さんのこつがあるんじゃありませんかい。)
唄立山心中一曲 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
それとも半纏着はんてんぎは看板に障るから上げねえ、とでもかして見ろ。河岸から鯨を背負しょって来て、てめえとこで泳がせるぞ、浜町界隈かいわい洪水だ。地震より恐怖おっかねえ、屋体骨やていぼねは浮上るぜ。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
はあ、わしはまた、こんな恐怖おっかねとこに落着いていさっしゃるお前様だ。
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
へい、左様でござい。恐怖おっかねえ眼をしておれをじろりと見た。
活人形 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
ああ気味の悪い——いずれ魔ものだ、ああ恐怖おっかねえ。
山吹 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)