“忠邦”の読み方と例文
読み方割合
ただくに100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
が、それを一挙に矯正しようとかかった、老中水野越前忠邦ただくにの、世にう「天保の改革」も、その峻烈極まる反動的な物凄さで当時の人心を極度に顫え上らせたのです。
礫心中 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
用番老中水野越前守忠邦ただくにの沙汰で、九郎右衛門、りよは「奇特之儀きどくのぎつきかまひなし」文吉は「仔細無之しさいこれなく構なし」と申し渡された。それから筒井の褒詞ほうしを受けて酉の下刻に引き取った。
護持院原の敵討 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
衆庶の怨府えんぷとなった水野越前守忠邦ただくにはこの年の二月に老中の職を免ぜられたのである。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)