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忌中
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きちゅう
ふりがな文庫
“
忌中
(
きちゅう
)” の例文
木崎の家は、もう
忌中
(
きちゅう
)
の
貼紙
(
はりがみ
)
も取れ、立番の巡査もいなくなって、何事もなかった様にひっそりと静まり返っていた。
孤島の鬼
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
燭台
(
しょくだい
)
が
点
(
とも
)
し放しになっているのだ。その、灯を背負って赤い障子に貼られた
忌中
(
きちゅう
)
の文字は、大きな達筆である。
魔像:新版大岡政談
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
二十年まえに
離別
(
りべつ
)
した人でこの家の人ではないけれど、
現在
(
げんざい
)
お政の母である以上は、
祭
(
まつ
)
りは
遠慮
(
えんりょ
)
したほうがよかろうと
老人
(
ろうじん
)
のさしずで、
忌中
(
きちゅう
)
の
札
(
ふだ
)
を門にはった。
告げ人
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
「
可怪
(
おか
)
しいぞ。
簾
(
すだれ
)
が下がって、
忌中
(
きちゅう
)
の
札
(
ふだ
)
が出て、中から線香の匂いだ。誰が死んだのだろう?」
銭形平次捕物控:066 玉の輿の呪い
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「しかし——
忌中
(
きちゅう
)
のところにあまり関係ない人が出入りすると悪いから——」
風宴
(新字新仮名)
/
梅崎春生
(著)
▼ もっと見る
お座敷帰りとも見える姿で、ちょうど
忌中
(
きちゅう
)
の札をかけて大混雑中の棟梁方の格子戸をくぐろうとした時だ。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
「川越屋には
忌中
(
きちゅう
)
の札が出てますよ、親分」
銭形平次捕物控:084 お染の歎き
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
門前には、白黒の鯨幕を張りめぐらし、鼠いろの紙に
忌中
(
きちゅう
)
と書いたのが、掲げてある。門柱にも、同じく鼠色の紙に、大きく
撒銭仕候
(
まきぜにつかまつりそろ
)
と書いて貼り出してあるのだ。
丹下左膳:02 こけ猿の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
“忌中”の意味
《名詞》
忌中(きちゅう)
近親者に死者が出た場合の喪に服する期間。
(出典:Wiktionary)
忌
常用漢字
中学
部首:⼼
7画
中
常用漢字
小1
部首:⼁
4画
“忌中”で始まる語句
忌中札