心組こころぐ)” の例文
背後うしろうねって切出したような大巌おおいわが二ツ三ツ四ツと並んで、上の方へかさなってその背後へ通じているが、わしが見当をつけて、心組こころぐんだのはこっちではないので
高野聖 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
遠光は主人の内意をうけて、わざと玉藻のゆく手をさえぎって無理無体に喧嘩を仕かけ、関白家の供のものを追っ払った上で、玉藻をここで討ち果たしてしまおうという心組こころぐみであった。
玉藻の前 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)