心中しんぢう)” の例文
矢っ張り一中節いつちうぶしを稽古してゐる。もう五つ程げた。花紅葉吉原はなもみぢよしはら八景だの、小稲こいな半兵衛唐崎心中しんぢうだのつて中々なか/\面白いのがあるよ。君も少しつて見ないか。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
内證ないしよ情婦いろのことを、おきせんとふ。たしか近松ちかまつ心中しんぢうもののなにかに、おきせんとて言葉ことばありたり。どの淨瑠璃じやうるりかしらべたけれど、おきせんもいのに面倒めんだうなり。
寸情風土記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
心中しんぢうの数へぶしつたなげながら
第二邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
滿員まんゐんだらう。心中しんぢうしたのがうるさかりなむ。
寸情風土記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)