御興ごきょう)” の例文
やがて、楽所がくそ御興ごきょうには、右大臣兼季かねすえの琵琶、権ノ大夫冬信の笛、源中納言具行ともゆきしょう、治部ノきょうのひちりき、琴は宰相ノ公春きんはるなど秘曲をこらした。
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「こんな悪戯の、どこが、執権の御興ごきょうに入るのか。道誉がホクソ笑むところなのか」
私本太平記:02 婆娑羅帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
笛も裂けるほどな御興ごきょうのあげく、呵々かかと大笑して、おえられたが、どうしたことか、龍顔の酔も青白う醒めはてており、頬にはおん涙が見られたので、「……どうかなされましたか」と、み后たちが
私本太平記:05 世の辻の帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
御興ごきょうはこれから。——太守にたいしても、不礼ではあるまいか」
私本太平記:02 婆娑羅帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「きょうは、御興ごきょうにいったとみえて——」
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)