“御正体”のいろいろな読み方と例文
旧字:御正體
読み方割合
みしょうたい50.0%
ミシヤウダイ50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しかも寺の僧はこれにはあずからぬので、御正体みしょうたいは仏号である場合にも、祭の式には宅神祭のなごりかと思う古い形を留めていた。
雪国の春 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
道志どうし山塊の御正体みしょうたい山、鹿留ししどめ山、御座入ございり山、朝日岳(赤鞍岳)などが続き、朝日山の右の斜線は、河口湖の東北に聳えている三峠みつとうげ山の左の斜線と、与瀬駅の南方に在る石老せきろう山の上で交叉している。
望岳都東京 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
「貧人富みを致し、老人ワカきに還らむ」と託宣した神の御正体ミシヤウダイは、蚕の様な、橘や、曼椒ホソキに、いくらでもやどる虫であつた。
妣が国へ・常世へ (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
熊野の湛増タンゾウが、船に若王子の御正体ミシヤウダイを載せ、旗の横上に金剛童子を書いて、壇の浦へおし寄せた(平家物語)といふのも、同じ影向勧請の思想である。
幣束から旗さし物へ (新字旧仮名) / 折口信夫(著)