“湛増”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
たんぞう75.0%
タンゾウ25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
なにしろ、そうした意味からも、熊野水軍と田辺の湛増たんぞうの向背は、源平両勢力の均衡きんこうのカギを握っていたものといってよい。
随筆 新平家 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
紀伊国の住人で、熊野別当湛増たんぞうという者があった。代々、平家に縁故浅からぬ関係にあり、このたびの戦にも、平家方が心頼みにしている水軍の一人であった。
熊野の湛増タンゾウが、船に若王子の御正体ミシヤウダイを載せ、旗の横上に金剛童子を書いて、壇の浦へおし寄せた(平家物語)といふのも、同じ影向勧請の思想である。
幣束から旗さし物へ (新字旧仮名) / 折口信夫(著)